FXや仮想通貨のトレード(売買)は、専用の「取引口座」を介して行います。
そして、そのような取引口座を介して行う取引(売買)においては、
その取引口座を提供している取引会社(取引所)が定める、
・取引手数料 ・スプレッド |
この「いずれか」または「両方」が課せられる形となるのですが、
これらの「違い」さえわからない状況で取引を行っている人もいるようです。
とくに、その傾向が顕著なのはビットコインなどの「仮想通貨」の方で、
・その売買でいくらの取引手数料を取られているのか ・その売買にいくらのスプレッドが課せられているのか |
このような「取引コスト」をしっかりと把握できていない人が非常に多く、
結果的に、かなり不利な売買(損な売買)を繰り返している人が多い傾向にあります。
そこで、この記事ではFXや仮想通貨のトレードにおける「取引コスト」にあたる、
取引手数料とスプレッドの「違い」について、解説していきたいと思います。
FX、トレードにおける「取引手数料」と「スプレッド」の違い。
ここで言う「取引手数料」と「スプレッド」のそれぞれの意味合いは、以下の通りです。
取引手数料:取引(売買)ごとに決められた条件で徴収されるもの |
スプレッド:取引(売買)時点における「売値」と「買値」のレート差 |
上記の「取引手数料」にあたるものは、あらゆるネット上のサービスなどでも、
そのサービスを利用するごとに徴収されている手数料があるはずですから、
「取引(売買)を行うごとに決められた手数料が徴収される(コストになる)」
といった考え方で、これ自体は、さほど難しい話でも何でもありません。
例えば、
取引額 × 0.01%の手取引手数料 |
このような条件の取引会社で「100万円分の取引」を行った場合は、
1,000,000円 × 0.01% = 100円の取引手数料 |
このような手数料が徴収されるという単純な話です。
ですが『スプレッド』の方は、この「手数料」とは全く異なるもので、
・取引(売買)を行う時点の買値レート ・取引(売買)を行う時点の売値レート |
ここに生じている「差」が『スプレッド』にあたります。
例えば以下は某取引所における「ビットコインの売買レート」で、
一目見て分かる通り「購入価格」と「売却価格」に違い(差)があります。
↓↓↓
この取引所を介してビットコインを買う場合は『440,272円』ですが、
同じタイミングでビットコインを売る場合は『418,048円』となっています。
つまり、この取引所でビットコインを購入し、その「値上がり」で儲けを出したい場合、
ひとまずは440,272円の「購入価格」でビットコインを実際に「購入」するわけですが、
その時点でレートの変動が伴わなければ「売却価格」は418,048円となるため、
購入価格:440,272円 - 売却価格:418,048円 = 22,224円 |
この『22,224円』のスプレッド(価格差)分の値上がりが無い限り「利益」は出ません。
レートの変動が無ければ418,048円でしか売る事ができないビットコインを、
それよりも高い440,272円という「不利な価格」で購入しなければならないわけです。
よって、仮に購入した1秒後に売却しても、スプレッド分は必ず「損」をしますが、
その分の「損」を「利益」にしているのが『取引会社』に他なりません。
先ほどは「仮想通貨の取引所(ビットコインの売買価格)」で例を挙げましたが、
為替のFX(証拠金取引)を行える取引会社の多くもスプレッドで利益を上げています。
↓↓↓
つまり、FXの取引会社や仮想通貨の取引所は上記のような形で、
購入価格(買値)と売却価格(売値)に一定の「差」を付ける事で、
「その差額分(スプレッド分)を運営会社側の利益」にしている」
という事です。
FXの取引会社、仮想通貨取引所の多くは「スプレッド」で儲けている。
よって、為替やビットコインのFXを行える取引会社では、
『取引手数料0円(無料)』
といった表記が見られる取引会社が多くあるものの、
そのような取引会社は必ず「スプレッド」で利益を得ています。
取引ごとに徴収される「手数料」は存在しない場合でも、
買値と売値の間の差額(スプレッド)が広い場合においては
そこで非常に高い取引コストが伴っている可能性もあるという事です。
よって、FXの取引会社を選ぶ際の「取引コストの大きさ」は、
・その取引会社の「取引手数料」はどうなっているのか ・その取引会社の「スプレッド」はどうなっているのか |
この2つは最低限、確認する必要があります。
その上で、
・手数料として徴収される実際の取引コスト ・スプレッドとして実質的に徴収される取引コスト |
この2つを比較して、より条件の良い取引会社を選び必要があるという事です。
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尚、為替相場を対象とするFXの取引会社は大抵の場合、
取引手数料を「無料」とした上でスプレッドで利益を上げています。
よって、為替FXの取引会社はスプレッドの「広さ」「狭さ」が、
実質的な取引コストの「大小」を左右すると考えて問題ありません。
対して、仮想通貨の取引所に関しては、
・取引手数料を主体としている取引所 ・スプレッドを主体としている取引所 |
この両方が混在しているため、手数料の条件とスプレッドの条件、
その両方を踏まえての「取引コストの比較」が重要となります。
私が実際に利用している「取引コストを最も押さえられる取引所」などは、
以下の記事で具体的な取引条件と共に解説していますので併せて参考にしてください。