私はビットコインのトレードやFXをメインで行っているのですが、

・取引手数料、取引時間などの取引上の優位性
・値動きの予測する上でのテクニカル分析の優位性

この2つが、その主な理由になっています。

前者の「取引手数料」や「取引時間」などは単純に比較すると明白なのですが、

・土日や祝日なども無関係に24時間365日いつでも取引ができる
・取引所によっては手数料もスプレッドも回避する事ができる

といった点で、株の売買や為替のFXに対する「ビットコインFXの取引上の優位性」は、
もはや、誰の目にも明らかなというレベルで「有利なところ」しかありません。

為替FXとビットコインFXの「取引コスト」を詳しく比較した記事は、
別途、こちらにございますので、併せて参考にしてください。

↓↓↓

為替FXとビットコインFXのスプレッド、取引手数料の比較。

ただ、後者の「値動きの予測する上でのテクニカル分析の優位性」については、

・ビットコインの相場を対象とするテクニカル分析を十分に行った経験がある
・それに対する為替相場などのテクニカル分析の難しさも十分に理解している

このような2つの市場(相場)を直に「経験」している人でなければ、
その決定的な違いなどは、なかなか分からない部分かと思います。
 
そこで、この記事では「為替相場」および「ビットコインの相場」を対象とする、
それぞれのテクニカル分析における「違い」について解説していきたいと思います。

 

為替相場とビットコイン相場の「テクニカル分析」と「相関性」について。

為替相場は異なる「法定通貨」のレート差の変動を予測していくものであり、
対するビットコインの相場は、その取引レートを予測していくものに他なりません。
 
もちろん、ビットコインの取引レートにおいても、

「BTC/JPY」(ビットコインの日本円の取引レ―ト)
「BTC/USD」(ビットコインの米ドルの取引レート)

このような異なる法定通貨を対象とする取引レートがそれぞれ存在しますが、
ビットコインのレート変動があまりに「激しすぎる」のが実情のため、
上記の値動き、およびチャートの形状は実際のところほとんど変わりません。

↓↓↓

BTC/JPY 2017-2021

BTC/USD 2017-2021

 
「BTC/JPY」のレートが上昇すれば「BTC/USD」のレートも上昇するため、
どちらかが上がって、どちらが下がるというような事はまずありません。

 
これはビットコインそのものの取引レートの変動の大きさに比べれば、
ドル円レートの取引レートの変動は微々たるものでしかないため、
上記のチャート(値動き)が大きく異なる事も、まず無いに等しいわけです。
 
よって「ビットコイン相場のテクニカル分析」は、

「ビットコインが市場全体において買われるか、売られるか」

という「見方」および「分析」を徹底して行っていけば問題なく、
その売買の動向を予測できれば、実際の値動きも予測する事ができます。
 
これに対して「為替相場の分析」は一見、同じ理屈のように思えますが、
為替相場はあくまでも異なる法定通貨のレート差の変動を分析する必要があるため、
ビットコインのような単純な売り買いの分析とは、大きく勝手が異なります。
 
それこそ、ビットコインの相場であれば、

ビットコイン相場の上昇 = 市場でビットコインが買われている
ビットコイン相場の下降 = 市場でビットコインが売られている

これらは「イコール」でそのまま結び付けられますが、為替相場の場合

USD/JPY(ドル円)相場の上昇 = 市場で米ドルが買われている
USD/JPY(ドル円)相場の下降 = 市場で米ドルが売られている

これらは、必ずしも「イコール」になるわけではありません。
 
上記の例で言えば、

USD/JPY(ドル円)相場の上昇:「米ドル」で「円」が売られている
USD/JPY(ドル円)相場の下降:「米ドル」で「円」が買われている

このような「可能性」もあるため、ビットコインの変動のような形で
相場の「上昇」と「下降」をシンプルに分析する事はできないわけです。

 

ドル円相場の「上昇」は『ドルが買われている』とは限らない。

例えば以下は2005年から2015年あたりまでの、

・EUR/USD(ユーロ/米ドル)
・EUR/JPY(ユーロ/円)

これら2つの通貨ペアを対象とする為替相場のチャートです。

↓↓↓

EUR/USD 2005-2015

EUR/JPY 2005-2015

 
ビットコインに対する「円」のレートや「米ドル」のレートは、
先ほどもチャート画像をお見せした通り、ほぼ変わらないチャートになっていましたが
上記は、大まかな動きや年間単位の動きで「明らかな違い」が見て取れると思います
 
つまり「EUR」に対する「円」のレートと「米ドル」のレートは、
必ずしも、その上昇、下降の変動が一致するわけでは無いという事です。
 
例えば、上記の中の2014年の1年間の値動きで言えば、

↓↓↓

EUR/USD 2005-2015(赤枠部分が2014年の値動き)

EUR/JPY 2005-2015(赤枠部分が2014年の値動き)

 
上記の通り、ユーロに対する米ドルのレートは下降しているため、
これは2014年の1年間で米ドルに対してユーロの価値が下がった事を意味します。

 
ですが、ユーロに対する日本円のレートは1年を通して上下はしたものの、
2014年の年始と年末では、ほぼ変わらないレートで終わっているため、

「こちらはほぼ価値(レート)の変動はなかった」

という事になります。
 
そう考えると、上記の2014年のユーロ、日本円、米ドルの為替相場において言えば、
1年を通して日本円でユーロが大きく売られるような動きは無かったことになるため

「ユーロが売られたのではなく、米ドルが買われた」

という見方が出来る事になります。
 
仮にユーロが世界的に売られるような相場(市場)になっていたのであれば、
日本円でもユーロが売られる形となり、それ相応の変動が生じていたはずだからです。
 
現に同じ2014年の「ドル円相場」のチャートを見てみると。

↓↓↓

USD/JPY 2005-2015(赤枠部分が2014年の値動き)

やはり、日本円に対しても米ドルの価値(レート)は上昇しているため、

「1年を通して日本円でも米ドルが買われた」

という見方ができます。
 
このように為替相場のテクニカル分析は、ビットコインの相場分析のように、
ビットコインそのものの売買の傾向だけを分析するような形ではなく、

・対象となる通貨ペアのどちらの通貨が買われるのか
・対象となる通貨ペアのどちらの通貨が売られるのか

このような考え方を前提とするテクニカル分析が必要となるため、
必然的に各通貨ペアの相場における「相関関係」も絡んでくるわけです。
 

為替相場は通貨間の「相関」を交えたテクニカル分析が必要不可欠。

これが為替相場のテクニカル分析を「複雑」にしている部分であり、
そのような「相関」の関係をしっかりと捉えていく事ができなければ、
為替相場を対象とするFXで稼ぎ続ける事は、まず「出来ない」と思います。
 
その点において、ビットコイン相場の分析は、そのような「異なる通貨」や、
異なる通貨ペアとの「相関」などを気にする必要性は全くありません。

 
あくまでも、ビットコインのチャートの傾向のみから、

「ビットコインが買われる可能性が高いのか、売られる可能性が高いのか」

このような売買の傾向などを率直に分析していけば良いため、
為替相場を対象とするよりも、遥かに「シンプルな分析」を行えるわけです。
 
また、為替相場には、東京時間、NY時間、ロンドン時間というような、
実際の現物市場が活発化する時間帯とそうではない時間帯などがある事や、

・各国の経済指標などの発表
・要人の発言や経済ニュース

など、テクニカルとは無関係な「ファンダメンタルズ要因」の
定期的な「介入」がある点も、ビットコインとは大きく異なります。
 
少なくとも、ビットコインの相場においては「経済指標」のような、
相場の動向を大きく左右する情報が定期的に市場に出回るような事もありません。

 
そういった点で言えば、

・取引量や取引の動向そのものが時間帯で左右される
・経済指標のような定期的なファンダメンタルズ要因の介入がある

このような「テクニカル分析の弊害となるような要素」が何もないため、
ビットコインの相場は常にテクニカル分析を優位な形で行う事ができます。
 
むしろ、相場の動向を判断する一番の指針が「テクニカル」と言っても過言ではないため、
ビットコインの相場分析はテクニカル分析が非常に「有利」かつ「有効」なわけです。

***

だからこそ、私はビットコインのFXをメインに行っていますし、
為替相場を対象とするFXのトレードノウハウなどを検証していく際も、

「ビットコインのFXでも通用するかどうか」

という検証を併せて行い、実際にビットコインでも通用するようなノウハウを、
私の方で『ビットコインFXへの応用マニュアル』をお付けする形で推奨しています。

↓↓↓

FXism及川デイトレ大百科

また、ここで解説した「テクニカル分析の優位性」とは別の視点として、

・収益性(リターンの大小)
・リスク(損失の大小)

この2つの視点においても非常に有利な市場となっているため、
これらについては、それぞれ以下の記事を併せて参考にしてみてください。

↓↓↓

為替FXとビットコインFXはどっちが稼げるのかの収益比較。

為替FXとビットコインFXの大きな違いはリスクとレバレッジ

以上、為替とビットコインの相場におけるテクニカル分析の有効性、優位性の比較でした。
 
是非、参考にして頂ければと思います。