2021年の2月の中旬頃を境に、国内の大手仮想通貨取引所「bitFlyer」などを筆頭に、

「ビットコインFX(証拠金取引)のレバレッジ倍率が2倍に規制される形」

となっています。
 
ただ、レバレッジ規制の対象となっているのは国内運営の取引所のみなので、
海外で運営されているような取引所は、とくに規制の対象にはなっていません。

 
そこでビットコインのFXトレーダーの多くは海外の取引所を使っているわけですが、
BTC-FXを最も好条件で行える海外の取引所は以下の「bybit」ではないかと思います。

bybit(バイビット)

bybitの最大レバレッジは100倍まで可能であり、何より大きな優位性は、

「取引条件に応じて手数料が還元される(貰える)仕組み」

となっている点で、この手数料報酬だけを狙って稼いでいるトレーダーも多いようです。

bybit(バイビット)の取引手数料の仕組みや還元条件などについては、
以下の記事で別途、詳しく解説していますので併せて参考にしてください。

bybit(バイビット)の取引手数料の仕組みと計算方法など

ただ、bybitを利用する際は「日本円」や「米ドル」などの送金ではなく、
ビットコインの「現物(BTC)」をbybitの開設口座へ送金する必要があるため、

 ビットコインの現物購入 ⇒ bybit口座へビットコインを送金

まずは、このような手順を踏む必要があります。
 
よって、まずは日本国内の仮想通貨取引所の取引口座などを開設し、
そこで実際にビットコインを購入してbybitの口座へ送金する必要があるのですが、

・そのステップを踏んでいる間にビットコインが暴落したらどうなるのか
・送金したビットコインがbybitに届いた後に暴落した場合はどうなるのか

このようなビットコインの急激な値崩れや暴落が気になるところだと思います。
 

BTC-FXで「bybit」を利用する際の現物保有のリスクヘッジについて

まず、bybitは自ら送金した「ビットコイン(BTC)」を元手(資金)として、

「ビットコインを稼ぐ(増やす)形のFX(証拠金取引)」

を行う事ができます。
 
これが少し分り難いところかもしれませんが、日本の取引所でFXを行う場合は、
あくまでも日本円(JPY)を証拠金にして日本円を稼いで増やしていきます。
 
これがbybitという取引所内では「ビットコイン」が基本通貨となり、
ビットコインを証拠金にビットコインを増やす(稼ぐ)形になるという事です。

 
よって、日本の取引所で日本円を証拠金にトレードで負けた場合においては、
その取引所に「運用資金」として預けていた日本円が減る形になります。
 
ですが、bybitの場合はトレードで負けた場合もビットコインが減るわけです。
 
これはいざ分かってしまえば「それだけの話」ですから、
bybitという仮想通貨の取引所内において言えば、

・FX(トレード)で勝てばビットコインが増える
・FX(トレード)で負ければビットコインが減る

このような理解でとくに問題ありません。
 
ただ、bybitの中でFX(トレード)をやっていようとやっていまいと、
ビットコインの現物レートは日々、かなり大きく変動しています。
 
ですから、bybitでFXを行うために購入して送金したビットコインは、
bybitにビットコインを預けている間にも「価値の変動」が伴うわけです。

 
実際のレート変動で例を挙げると2020年の初旬頃のBTCレート100万円で、
ビットコイン1枚の100万円に相当する1BTCを購入してbybitに送金後、

「そのまま全くトレード(FX)を一切行っていなかった」

とします。
 
その後、2021年の初旬にはBTCレートは500万円を超えていましたので、
その時点で、bybitに送金したビットコインは500万円に相当する事になり、
そのままbybitからビットコインを引き出して売却すれば、

1BTC / 100万円 ⇒ 1BTC / 500万円 = 差額+400万円

となり、この時点で400万円の儲けが出る事になります。
 
ですが、BTCレート500万円の時期にbybitを利用してFXを始めようとした人が、
1枚に相当する500万円相当の1BTCを購入してbybitに送金したとします。

 
その後、一定期間、FX(トレード)を全く行っていなければ、
bybitに預けたままの1枚のビットコインの数量(枚数)は変わりませんが
ビットコインのレートが100万円まで下落していた場合、

1BTC / 500万円 ⇒ 1BTC / 100万円 = 差額-400万円

となり、実質的に400万円の損失が生じている状況になってしまうわけです。
 
もちろん、この後、再びビットコインが500万円まで高騰すれば、
この損失はあくまでも一時的な「含み損」だった事になります。
 
ですが、その時、一度100万円まで下落したビットコインが、
再び500万円まで高騰するという保証などはどこにもありません。
 
そのまま1BTCが50万円、10万円と更に価値を下げる可能性もあるわけです。
 

BTCのレート変動でFXの成績は無関係に資産価値は変動する。

ここで例を挙げて言及したようにbybitにビットコインを送金した場合は、

「自分が所有するビットコインの現物をbybitに預けている」

という状況に該当するため、bybitを利用したFX(トレード)の成績は無関係に、
ビットコインのレートそのものの変動で実質的な資産価値は変動してしまいます。
 
bybitへの送金を前提にビットコインを購入した時点の価値(レート)から、
ビットコインの価値が上がった場合は実質的な含み益が生じますが
ビットコインの価値が下がってしまうと、その分は含み損になるという事です。
 
よって、ビットコインの価値が上がっていくという自信や確信、
また、下がっても元のレートに戻るという確証があるなら、
とくに「リスクヘッジ」という点に考えを巡らせる必要はありません。
 
ですが、そのような「確証」など、普通は持てないと思いますから、
ビットコインの急激な値崩れ、暴落の可能性は視野に入れるべきであり、
そうなってしまう場合の「リスクヘッジ」は最低限、行っておくべきだと思います。

 
その上で、bybitでは送金したBTCを元手にBTCを増やす形のFXとは別に、
ビットコインをbybit内で「USDT(ドルテザー)」に換金した上で、

「USDTを元手とするFXでUSDTを増やす形のトレード」

も行えるようになっています。
 
つまり、bybitでは以下の2つのトレードスタイルを選べるという事です。

・BTCを元手にFXを行いBTCを増やしていくトレード(インバース無期限取引)
・USDTを元手にFXを行いUSDTを増やしていくトレード(USDT無期限取引)

尚、ここで出てきた「USDT(ドルテザー)」というのは、
USD(米ドル)と同等の価値を前提としている仮想通貨の事で、

「実質的に(米ドルに対する)値動きの変動が無い仮想通貨」

として今では、かなりメジャーな仮想通貨の1つとして取り扱われています。

USDT(ドルテザー)がUSD(ドル)との等価交換を保持できる要因としては、
カレンシーボード制と呼ばれる対策で、発行元の「Tether」という企業が

「USDT発行数と同額のUSD(米ドル)を常に担保している」

という点が1つの信頼材料となっているようです。
 
ただ、このUSDTそのものやUSDTの価値に関しては色々な論争もあり、
実質的には「Tether社」に、価値の担保を依存している見方もあるため、

「今後において絶対的に米ドルとの等価交換が保証されるとは限らない」

という見方で、このUSDTそのものを懐疑的に見ている人もいる模様です。

よって「USDT」は実質的に「USD(米ドル)」と同じレートで換金できるため、
BTCをUSDTに換金してしまえばBTCレートの変動に伴う資産価値の変動もなくなります。
 
そして、そのままUSDTを元手にFX(トレード)を行っていけば良いという事です。
 
ただ、USDTがUSD(米ドル)と同等の価値を保持し続けるという点において、
そこを根本として懐疑的な視点で捉えてしまう場合においては、

「bybitに送金した数量と同じ数量分の売りポジションを建てる」

という方法でも、実質的なリスクヘッジを図る事ができます。
 
つまり、bybitに送金したビットコインがbybitの口座に着金した後であれば、

・保有している数量分の売りポジションを建てる
・bybit内でBTC(ビットコイン)をUSDT(ドルテザー)に換金する

このいずれかでBTCレートの変動に伴うリスク(損失)は回避できるという事です。

保有数量と同じ数量分の売りポジションがリスクヘッジになる理由。

先立って言及した通りBTCを元手としてFX(証拠金取引)を行っていく場合、
BTCを証拠金としてポジションを建て、BTCを増やしていく事ができます。
 
実際に「売りポジション」を建てている状況でBTCレートが下がっていけば、
レートが下がった分だけビットコインの「所持枚数」が増えていくという事です。

↓↓↓


 
よって、仮にビットコインの現物レートが「500万円」の時に、
その1枚分に相当するビットコインを購入してbybitに送金した後、

「その1枚分(500万円分)に相当する売りポジションを建てた」

とします。

その後、仮にビットコインのレートが5分の1の100万円にまで下落した場合は、

1BTC(1枚分の売りポジション)× 400万円の下落幅 = +400万円(4BTC)のリターン

という事になり、これでBTCの所持枚数は元手の1BTCと併せて「5BTC」となります。
 
つまり、ビットコイン1枚あたりの価値(レート)は100万円に下がっていますが、
売りポジションを建ておいた事で、ビットコインの所持枚数は5BTC(5枚)となるため、

5BTC × 1BTC 100万円 = 500万円相当

となり、もともと500万円相当のビットコインを1枚所持していた時点と、
円換算では、とくに変わらない資産状況を維持できるという事です。
 
対して「売りポジション」を建てている状況でBTCのレートが高騰していった場合は、
当然、元手となっているビットコインの数量が減っていく状況となります。
 
ただ、その場合は数量は減りますが、保持するBTCの価値は上がっていく形になります。
 
先ほどの例と同様に1BTC/500万円に相当する「売りポジション」を建てた後、
ビットコインの現物レートが500万円の2倍に相当する1000万円に高騰した場合で、

1BTC(1枚分の売りポジション)× 500万円の高騰 = -500万円(0.5BTC)の損失

という事になり、所持していた1枚に相当する1BTCは、半分の0.5BTCとなります。
 
ただ、この時点の1BTCあたりの価値は1000万円となっていますので、
ビットコインの所持枚数は0.5枚に減ってしまいましたが、

0.5BTC × 1 BTC 1000万円 = 500万円相当

という事になり、もともとの500万円相当、1BTCの状況に対して、
円換算ではとくに1円も損はしていない状況となります。
 
つまり、BTCを元手とする形で同数量の売りポジションを建てた場合においては、
BTCレートがどんなに高騰したとしても、実質的に「損」をする事はないわけです。

BTCレートの変動は「USDT換金」または「同数量の売りポジション」でリスク回避。

また、この「リスクヘッジ」をよりシビアに考える場合においては、

 ビットコインの現物買い ⇒ bybitへの送金 ⇒ リスクヘッジ

このプロセスを踏んでいる間にもBTCのレートへ変動を伴います。
 
実際にビットコインの現物を買ってすぐにbybit口座への送金を行えば、
ビットコインの送金処理そのものは、大抵は1~2時間ほどで完了しますが、
それでも、その1~2時間でビットコインが暴落する可能性もゼロではありません。
 
よって、その間のリスクさえも徹底して回避したい場合においては、
ビットコインの現物を国内の取引所などで購入すると共に、
すぐに、同じ取引所内の「FX」で同数量の売りポジションを建ててください。
 
そうする事で、そこからどのようにレートが変動しても、

・現物を保持している分のレート変動に伴う損益
・同数量の売りポジション分のレート変動に伴う損益

これらがイーブンな形となりますので、bybitへの送金を行い、
bybit内でリスクヘッジ対策を取るまでの間においても、
ビットコインの現物レートの変動に伴うリスク(損失)は回避できます。
 
その後、bybitの方で先ほど解説したリスクヘッジ対策を取るタイミングで、
国内の取引所のFXで建てた売りポジションの方を解消すれば良いという事です。

 
その上で、bybitへのBTC送金後のレート変動に伴うリスク(損失)は、

・bybit内で「USDT(ドルテザー)」へ換金する
・BTCを元手とするFXで同数量の「売りポジション」を建てる

このいずれかの方法で実質的に回避する事ができる形になりますので、
USDTに換金した場合はUSDT建てのFXを行っていけば問題ありません。
 
BTC建ての売りポジションを建てる形でリスクヘッジを図る場合は、
トレードを行うタイミング(買いポジションを建てるタイミング)などで、

「必要に応じて一時的にポジションを解消していく形」

になります。
 
そして、トレードを行わないタイミングで再び売りポジションを建てるわけです。
 

USDT換金とBTC建ての売りポジションはどちらの対策が「最善」か。

尚、USDTに換金した場合はUSDTはUSD(米ドル)レートと連動しているため、
厳密に言うとドル円レートの変動によって損益が生じる可能性はあります。
 
ただ、ビットコインの現物レートの変動に比べれば微々たるものかと思います。
 
また、BTC建てのFXで同数量の「売りポジション」を建てた場合においては、

・レートが上がれば保有しているBTCの数量が減る(保有BTCの価値は上がる)
・レートが下がれた保有しているBTCの数量が増える(保有BTCの価値は下がる)

という形になるため、日本円換算では損も得も生じない状況となりますが、
bybitに預け入れているBTCそのものの数量は変動を伴う形になります。
 
どちらも一長一短があるのが実情かと思いますが「手間」がかからないのは、
USDTに換金してしまい、USDT建てのFX(トレード)を行っていく形です。

 
ただ、私が実際に行っているのは「BTC建ての売りポジション対策」の方で、
私の場合は、それなりの精度で「ビットコインの値動き」を予測できているため、

・ビットコインのレートが下落する可能性が高い時だけ売りポジションを建てる
・ビットコインのレートが上昇するタイミングでは売りポジションを建てない

という方法で、レートが下がる時には売りポジションを建てておく形で、
着実にビットコインの枚数を増やしていくような運用スタイルを取っています。
 
現にこの方法で、私は2020年の5月あたりからbybitを利用しているのですが、
もともとは1枚ほどだったビットコイン(当時のレートは60万円ほど)を、
2021年の1月末の時点では7.5枚ほどにまで増やことが出来ています。
 
▼ ビットコイン運用開始時の所持枚数(2020.5.01)

↓↓↓

▼ 2021.01.29時点のBTC所持枚数


 
実際の「運用」の期間としては7カ月ほど、元手となるBTCを増やした数量は、
単純計算で1カ月あたり1BTCづつ、合計で6.5枚ほどを増やした形ですが、
1BTCを仕込んだ当時のレート換算でのリターン率で言えば、

1BTC × 60万円(2020年5月1日時点のレート)= 約60万円当

↓↓↓

7.5BTC × 400万円(2021年1月29日時点のレート)= 約3000万円相当

このようになりますから、増資率で言えば「50倍」に相当します。
 
2020年の5月以降は全般的にBTCレートが上昇している局面が大半でしたが、
それでも、その時々で、数万縁、数十万円と短期的に下落しているタイミングがあり、
そのようなタイミングを押さえて数量(枚数)をコツコツ増やしてきたわけです。
 
そして、2020年の末頃から2021年に入ってからは、大半が上昇局面ですので、
どんどん相場が上がっている状況では、ほとんど売りポジションは建てていません。
(それでも一時的に下落するタイミングはしっかりと押さえて数量を増やしています)
 
bybitを利用したBTC建てのFXにおいては、

・ビットコインのレートが下落する可能性が高い時だけ売りポジションを建てる
・ビットコインのレートが上昇するタイミングでは売りポジションを建てない

これを徹底するだけでも、私が実際に実現しているような、
かなり大きなリターンを実現していく事も「可能」ということです。

***

私がビットコインの値動きを予測しているのは完全な「テクニカル分析」であり、
ビットコインの値動きはかなり高い精度で「チャート」から予測する事ができます。

 
その上で、実際に、

・相場が大きく下がる時は売りポジションを建てて数量を増やす
・相場が上昇していく時は売りポジションを建てずに価値を上げる

という事を徹底できれば、ビットコインの枚数をどんどん増やせますから、
あとは2021年以降の相場のようにレートが高騰した時点で売り抜ければ、
それだけで、かなりのリターンを実現できる事になります。
 
逆に「今からビットコインへの投資を始める」というなら尚の事、

「いつ来るかも分からない大幅な下落相場」

こそ、ビットコインの枚数を一気に増やせるチャンスという事になりますから、
今は、むしろそういう視点でビットコインの相場を見た方が賢いかもしれません。

私のブログやメールマガジンでは私自身が実際に行っている、
高い精度で相場の値動きを予測するテクニカル分析のポイントなどを、
かなり詳しく解説していますので、それらも是非、併せて参考にしてください。

>ブロガー兼トレーダー、山田ゆうきのメールマガジンはこちらから

以上、BTC-FXで「bybit」を利用する際の現物保有のリスクヘッジについてでした。
 
他のブログ講座なども併せて是非、参考にしてください。

>ブログコンテンツの一覧はこちらから